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延床面積別|50~60坪台

自然素材と先進技術を取り入れたこだわりのラグジュアリー住宅

大阪府高石市 ラグジュアリー

  • この建築は素材への徹底した拘りがその特徴です。自然石(御影石とトラヴァーティン)、木材(国産タモとウォールナット)左官壁(ドイツ漆喰とシラス壁)自然鉱物(ヴェネツィアン・ガラスモザイク)等々…そして和紙(柿渋和紙)。

  • 特に階段の背面を象徴的に飾る和紙については謂わば画竜点睛とでも云うべき位置付けを設計段階から構想していましたが中々思うような素材に行き当たらず設計時は楮和紙で仮決めしていました。しかしその「仮決め状態」は工事中盤に入っていても変わらず幾度もショールームに行っては逡巡する、といった事を繰り返していました。
    ところがある日、唐突にその存在を知った〈柿渋和紙〉。京都・銀閣寺近郊にそのショールームがある事を知りすぐさま京都に向かって現物確認に行き即座に決定。お施主さんの了解も得て漸く実現したという経緯がありました。
    普段ビニールクロスしか扱ったことの無い職人さん達は澱粉糊を使う工法に当初は戸惑っておられましたが直ぐに慣れて最後には「こんな素材をもっと施工したい」とまで仰って頂きました。
    漆喰塗りと木製ルーバー天井の〈自然オイル拭き取り〉については 酷暑の最中、大変な労苦を職人さん達に強いることとなりました。しかしお蔭様で、職人魂の籠った素晴らしい仕上がりを
    実現することが出来ました。
    建築は実にこうした、真摯に仕事に向き合う職人さん達のご努力によって
    支えられています。そうした事をこの年になって改めて識ることになりました。

  • 室内建具も全て国産のタモ材を加工したオリジナルデザインの手造りで塗装も手塗りです。
    此れまで培ってきた建具に関する全てのディテールをこの仕事に傾注、デザインしました。
    このように自然素材を活かした建築は石油から生み出された安易な素材とは丸で違っていて歳月と共に更に美しい味わいが生まれます。それは古今に伝承されてきた数々の名建築が何よりの証左ではないでしょうか。「美しく老いる建築」このフレーズを常に心に刻んで日々精進したく思っております。

  • またこの建築は、そうした手造りの良さを前面に出しながらも一方では先進の技術を導入しております。10M近い津波にも流されなかったという、耐震等級3のSE構法、スラブ蓄熱輻射暖房システム、太陽光&エネファームのダブル発電といった先進のテクノロジーも採用しております。

用途 :住宅

敷地面積 :261.71㎡

延床面積 :215.35㎡

竣工 :2014/12/20

構造 :木造2階建て(SE工法)

設計 :北野彰作建築研究所

施工:創建

写真家 :森本大助